舟は進み始めた・・・ | 漂流記。 ~俺はノアの中に小さな舟を浮かべた~

舟は進み始めた・・・

前回の記事を書いてから、もう5ヶ月近くが経とうとしている。

あの頃は、まだ学生だった。


それから、俺は銀行マンになった。


早かった。


密度はものすごく濃かったけど、あっという間の数ヶ月だった。


振り返る間もないほど慌しい毎日だったし、精神が壊れるほど辛い時期もあった。


でも、俺のココロの幹は折れなかった。


ありがとう。  よく頑張ったね。


心から自分をそう褒めたい。


最初の関門はクリアした。


手元しか見えなかった視界が、少しずつ開けてきた。



最近、空を見上げて、やっとその青さを思い出した。


あぁ、雲が流れてる。 


たったそれだけのことに、俺は感動した。


気づいたら、身にまとうスーツは夏物に変わっていた。


もう、夏なんだなぁ・・・



休日に、自転車をこいでちょっと遠くまで行ってみた。



気持ちいい。



もっと遠くを見たい。


もっと多くを見たい。


よし。


漕ぎ出そう。



俺は自転車をゆっくりと止め、自分の中に一艘の舟をつくることにした。


まだまだ小さな舟。手漕ぎで、木製。


それはよく軋む。馬力なんかない。


でもいい。それでいいんだ。


俺は空の青さを思い出し、舟をつくった。


その事実があり、俺はそれをしっかりと自分の中に確認した。




いこう。


オールを手に取り、俺はゆっくりと・・・前に向かって漕ぎ出した・・・




みなさま、今までどうもありがとうございます。


そしてこれからも、よろしくお願い致します。